2025/12/19

従業員エンゲージメントを高めるには?

「離職率を下げたい」「従業員のモチベーションを高めたい」

こうした人事課題を解決するうえで、重要なキーワードとなるのが「従業員エンゲージメント」です。

 

リモートワークが定着した現代では、従業員同士が顔を合わせる機会が減り、企業と従業員の心理的な距離が広がりやすくなっています。その結果、帰属意識や仕事への意欲が低下してしまうケースも少なくありません。

 

こうした課題への対策として注目されているのが、メタバースオフィス「メタワークオアシス」です。仮想オフィスで常時接続でき、テーブルに着くだけで自然に会話が始まるため、リモート環境でも従業員同士の交流を促進できます。

 

本記事では、従業員エンゲージメントの基本的な考え方から、具体的な向上施策、さらにメタバースを活用した最新の取り組みまでをわかりやすく解説します。

 

1従業員エンゲージメントとは?

従業員エンゲージメントとは、従業員が企業の理念やビジョンに共感し、自ら積極的に貢献したいと思う意欲のことです。単に企業に満足しているだけでなく、成功を自分事として捉え、主体的に行動する状態を指します。

 

エンゲージメント(engagement)は「婚約」「約束」を意味し、従業員と企業との双方向の強い信頼関係を表します。

 

従業員エンゲージメントが高い状態とは、従業員が企業のビジョンを理解し共感している状態です。企業の目指す方向性と自身のキャリアが重なり合い、やりがいや誇りを持って働けています。

 

反対に低い状態では、与えられた業務をこなすだけになり、離職リスクも高まります。

 

1.1従業員エンゲージメントと従業員満足度の違い

従業員満足度は、給与や福利厚生、職場環境など、待遇面に対する満足感を示す指標です。「働きやすい」「居心地がよい」と感じている状態を表します。ただし、満足度が高いからといって、必ずしも企業への貢献意欲が高いとは限りません。

 

一方、従業員エンゲージメントは「この企業に貢献したい」「成長に関わりたい」といった、主体的で前向きな意欲を指します。

 

従業員満足度が受動的な「居心地のよさ」に重きを置くのに対し、従業員エンゲージメントは能動的な「貢献への意欲」に焦点が当たる点が大きな違いです。

 

1.2従業員エンゲージメントとモチベーションの違い

モチベーションは、個人の内面から生まれる一時的な意欲を指します。報酬や評価、目標達成といった特定の刺激によって高まりやすい一方、環境や状況の変化によって下がることもあります。

 

一方、従業員エンゲージメントは、企業との関係性を土台とした持続的な概念です。企業のビジョンや価値観への共感、組織への帰属意識から生まれ、長期的に安定した貢献意欲につながります。

 

2従業員エンゲージメントを高めるメリット

従業員エンゲージメントの意味を理解したうえで、次に気になるのが「エンゲージメントを高めることで、企業にどのような効果があるのか」という点ではないでしょうか。ここでは、エンゲージメント向上によって得られる主なメリットを3つ紹介します。

 

2.1生産性向上につながる

従業員エンゲージメントが高い組織では、従業員が主体的に業務へ取り組む姿勢が育まれます。自ら課題を見つけ、改善策を考えて行動することが根づくことで、業務の効率化やイノベーションの創出につながります。

 

また、従業員が意欲的に働く企業では、業務の質そのものも向上します。顧客対応がより丁寧になり、製品やサービスの品質が高まることで、顧客満足度の向上にもつながります。その結果として、企業の業績に直接的なプラスの影響をもたらすのです。

 

2.2離職率の低下が期待できる

エンゲージメントが高い従業員は、企業への愛着や信頼感が強く、離職を検討しにくい傾向があります。一方、エンゲージメントが低い状態が続くと「やりがいを感じられない」「企業の方針に共感できない」といった不満が蓄積され、離職につながりやすくなります。

 

離職率が低下すれば、採用や教育にかかるコストの削減にもつながります。さらに、優秀な人材が長く定着することで、企業内に知識やノウハウが蓄積され、チームワークや業務の安定性も高まっていくでしょう。

 

2.3社内外からの評価や信用を得やすくなる

従業員エンゲージメントが高い企業では、社内の雰囲気が明るく、チームワークも良好な傾向があります。こうした職場環境は求職者にとって魅力的に映り、企業イメージの向上や採用競争力の強化につながります。

 

従業員が誇りを持って働く企業は、質の高いサービスや製品を提供しやすくなり、顧客満足度が高まります。取引先や顧客からの信用も高まり、新たなビジネスチャンスの創出にもつながるでしょう。

 

3従業員エンゲージメントが重要視される背景

従業員エンゲージメントを高めることで、企業にさまざまなメリットがあることがわかりました。では、なぜ今これほどまで従業員エンゲージメントが重視されているのでしょうか。

 

その背景には、働き方や雇用環境、ビジネスを取り巻く環境が大きく変化していることがあります。

 

3.1人材の流動化

終身雇用が当たり前だった時代は終わり、キャリアアップのために転職を選ぶ人が増えています。人材の流動化が進む中、企業は優秀な人材をいかに引き留めるかが重要な課題です。

給与や待遇だけでは人材を長期的に確保できません。

 

従業員エンゲージメントを高め、この企業で働き続けたいと思える理由を提供する必要があります。とくに高いスキルを持つ人材ほど転職の選択肢は広がるため、エンゲージメント向上施策は不可欠です。

 

3.2キャリア自律の促進

AIやデジタル技術の進化、グローバル市場の変動など、ビジネス環境は予測が難しくなっています。従業員一人ひとりが自発的にスキルを磨き、柔軟に対応する「キャリア自律」が求められています。

 

エンゲージメントの高い従業員は、企業のビジョンと自身のキャリアを結びつけ、企業の成長が自己成長につながると実感しています。そのため積極的にスキルアップに取り組みます。

 

3.3コミュニケーションの非対面化

新型コロナウイルスの影響でリモートワークが急速に普及しました。オフィスで自然に生まれていた雑談や相談の機会が失われ、従業員同士のコミュニケーション不足が課題となっています。

 

非対面が中心となると、従業員は孤立感を抱きやすくなります。「自分は組織に必要とされているのか」「正当に評価されているのか」といった不安が生まれ、エンゲージメントの低下を招きます。

 

実際に2020年の調査では、95.7%の企業がエンゲージメント低下を感じているという結果が出ています。

 

企業のビジョンや方針を伝えることも難しくなり、一体感が失われやすい状況です。このような課題を解決するためにも、エンゲージメントを高める意識的な取り組みが求められています。

 

出典:PR TIMES「テレワークで「会社の方向性を伝えにくくなった」が79.1%、そのうち95.7%が従業員のエンゲージメント低下を実感」(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000060066.html

 

3.4【補足】日本企業の従業員エンゲージメントは世界最低水準

米国ギャラップ社の調査によると、日本企業の従業員エンゲージメントはわずか7%で、世界平均の約1/3に過ぎず、調査対象国の中で最低水準です。

 

世界全体では平均が20%を超える中、日本の7%という数字は先進国のなかでも際立って低く、経営課題として早急な対応が求められています。

 

出典:

ギャラップ「東アジアの職場データ概要」(https://www.gallup.com/workplace/697850/state-of-the-global-workplace-regional-data.aspx#ite-697889

ギャラップ「グローバルデータサマリー – 2025年版 世界の職場の現状」(https://www.gallup.com/workplace/697904/state-of-the-global-workplace-global-data.aspx

 

4従業員エンゲージメントの3要素

従業員エンゲージメントが重視される背景を理解したうえで、次に押さえておきたいのが基本的な要素です。従業員エンゲージメントは、主に3つの要素で構成されています。

 

4.1会社への理解度

理解度とは、従業員が企業のビジョンや経営方針、目指す方向性を具体的に理解し支持している状態です。

 

理解度が高まると、従業員は自分の役割や仕事の意義を実感しやすくなります。日々の業務が企業のビジョン達成にどう貢献しているかが見えれば、やりがいも生まれます。

 

4.2会社への共感・帰属意識

共感・帰属意識とは、企業の理念やビジョンへの深い共感と「この企業の一員でありたい」という気持ちです。

 

従業員が企業を「自分の居場所」と捉えられるようになることで、全体の一体感が高まります。帰属意識の高い従業員は、企業の評判を大切にし、社外においても自社の魅力を伝える存在となります。

 

4.3行動意欲

行動意欲とは、企業の成功のために自ら考え、主体的に行動しようとする意欲です。この要素が高まると、従業員は積極的に改善提案を行ったり、新しい挑戦をしたりするようになります。理解度と共感が土台となり、適切な評価制度や成長機会によってさらに高まります。

 

5従業員エンゲージメントを高めるための取り組みの例

従業員エンゲージメントは、3つの要素を理解するだけでは高まりません。重要なのは、それらを日々の業務や制度、コミュニケーションの中でどのように実践していくかです。

 

ここでは、具体的な取り組みについて紹介します。

 

5.1まずは自社にとっての従業員エンゲージメントを明確に定義付ける

施策実行の前に「自社にとって従業員エンゲージメントとは何か」を明確に定義することが重要です。企業によって重視するポイントは異なり、離職率の低下を目的とする場合もあれば、イノベーションの創出や主体性の向上を目指す場合もあります。

 

自社が目指す組織の姿に合わせてエンゲージメントの定義を具体化し、あわせて測定可能な指標を設定することで、取り組みの方向性が明確になり、施策の効果も評価しやすくなるでしょう。

 

5.2企業理念やビジョンを社内へ浸透させる

従業員が企業のビジョンを理解し共感することは、エンゲージメント向上の基礎です。

 

キックオフミーティングや社内報、企業ブランドブックなどを活用し、ビジョンを繰り返し伝えましょう。理念を体現した従業員の事例を共有することで、従業員は「自分ごと化」しやすくなります。

 

5.3社内コミュニケーションを活性化させる

従業員エンゲージメントを高めるうえで、社内コミュニケーションの活性化は欠かせません。とくにリモートワークが広がる現代では、意識的にコミュニケーションの機会をつくることが重要です。

 

コミュニケーション不足は、孤立感や疎外感につながります。反対に活発なコミュニケーションがある職場では、従業員同士の信頼関係が深まり、困ったときに相談しやすくなります。こうした関係性が、組織への帰属意識を高めるのです。

 

具体的には、定期的な1on1ミーティング、社内SNSの活用、ランチミーティング、オンライン雑談スペースの設置などが有効です。業務上必要なやり取りだけでなく「雑談」や「偶発的なコミュニケーション」を促進することが重要です。

 

あわせて、心理的安全性の高い環境づくりも重要です。意見を伝えやすく、失敗を過度に恐れず挑戦できる雰囲気があれば、従業員は前向きに業務へ取り組めます。安心して発言や提案ができる環境は、イノベーションを生み出す土壌にもなるでしょう。

 

こちらの記事では、社内コミュニケーション活性化のアイデアについて解説しています。原因分析や成功のポイントも取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。

 

5.4公平性・納得性の高い人事制度を導入する

従業員が「正当に評価されている」と感じられることは、従業員エンゲージメントの向上に直結します。評価への不満や不公平感は、仕事への意欲を大きく低下させる要因となりかねません。

 

そのため、評価基準を明確にし、評価プロセスの透明性を確保することが重要です。成果だけでなく、業務への取り組み姿勢やプロセス、企業理念の体現度なども評価に含めることで、より公平な制度を構築できます。

 

また、評価結果を従業員に丁寧にフィードバックすることも大切です。なぜその評価になったのかを説明し、次の成長につなげるアドバイスを提供することで、納得感が高まります。

 

5.5上司のフィードバック能力を高める

従業員エンゲージメントは、直属の上司との関係性に大きく影響されます。適切なフィードバックは、従業員の成長を後押しすると同時に、エンゲージメント向上にもつながります。強みをきちんと認めたうえで、改善点を具体的に伝えることが重要です。

 

上司には「サーバントリーダーシップ」、つまり部下が最大限の力を発揮できるよう支援する姿勢が求められます。一方的に指示を出すのではなく、部下の話に耳を傾け、成長をサポートする関わり方が大切です。

 

管理職向けにフィードバック研修や1on1ミーティングの進め方研修を実施し、適切なコミュニケーションスキルを身につけることで、部下との信頼関係を築けます。

 

5.6スキル向上やキャリア開発を支援する

従業員が「この企業で成長できる」と実感することは重要です。キャリアの将来に不安を感じたり、成長の機会がないと判断したりすれば、優秀な人材は離れていきます。

 

そのため、キャリアデザイン研修などを通じて、従業員が自らの将来像を考える機会を提供することが大切です。主体的にキャリアを描ける環境が整うことで、長期的な視点で企業に貢献しようとする意識が高まります。

 

また、管理職研修や中堅従業員向け研修など、階層別のOff-JTを充実させることも効果的です。外部の専門家を招いた勉強会や、資格取得の支援制度なども、従業員の成長意欲を高めます。

 

5.7ワークライフバランスを整える

従業員が心身ともに健康で、プライベートも充実できる環境は、エンゲージメント向上に欠かせません。長時間労働が常態化していたり、休暇を取得しにくかったりする職場では、意欲や満足感が低下しやすくなります。

 

フレックスタイム制の導入、有給休暇の取得促進、育児や介護との両立を支援する制度など、多様なライフステージに対応した制度を整えましょう。働き方を見直し、従業員の健康と生活を大切にする姿勢が、企業への信頼を高めます。

 

6従業員エンゲージメント向上にメタバースを活用!

従業員エンゲージメントを高める取り組みには、さまざまな方法がありますが、近年注目されているのがメタバースの活用です。リモートワークが定着した今、バーチャル空間を活用したコミュニケーションは、新しいエンゲージメント向上の手段として注目されています。

 

メタバースオフィスには、従来のWeb会議ツールにはない、次のような特徴があります。

 

  • 場所にとらわれず、オフィスにいるような一体感を生み出せる
  • アバターを通じて、誰がオンラインかを視覚的に把握できる
  • 拠点や働く場所に縛られないため全社施策を均一に提供できる
  • 感染症対策や危機管理対策になる

 

メタバースオフィスは、単なるツールではなく、従業員同士の心理的距離を縮め、信頼と共感を育む「新しい職場環境」として機能します。

 

そのなかでも「メタワークオアシス」は、従業員エンゲージメント向上を目的としたメタバースオフィスとして、多くの企業に導入されています。

 

メタワークオアシスは、誰がどこにいるのかを一目で把握できる設計になっており、話したい相手のテーブルに入るだけで、すぐに会話を始められます。会議の予約やURL共有は不要で、オンラインでもオフィスに近い感覚のコミュニケーションが可能です。

 

また、用途に応じてフロアを使い分けられるため、日常業務の仮想オフィスとしてはもちろん、説明会や懇親会、社内イベントなどにも柔軟に対応できます。

 

操作はクリック中心で直感的に行えるため、従業員のITリテラシーに差がある企業でも導入しやすく、特別な準備や負担をかけずに利用を始められる点も特長です。

 

メタワークオアシスは、単なるメタバースツールではなく、オンライン環境におけるコミュニケーションの質を高め、従業員エンゲージメントを継続的に育てていくための「実用的な職場空間」として活用できます。

 

7まとめ

従業員エンゲージメントの向上は、離職率の低下や生産性向上、企業ブランドの強化など、企業の持続的な成長に直結します。リモートワークが浸透した現代では、意識的にコミュニケーションの機会をつくり、従業員との信頼関係を築いていくことがこれまで以上に重要になっています。

 

コミュニケーション不足や企業の一体感の欠如に課題を感じている場合は、ぜひメタバースオフィス「メタワークオアシス」の活用をご検討ください。

 

場所に縛られることなく、自然な会話が生まれるバーチャル空間を通じて、従業員同士の信頼と共感を育み、エンゲージメント向上を支援します。リモート時代に求められる新しい働き方を実現する環境として、検討してみてはいかがでしょうか。

 

メタワークオアシスでは、メタバースオフィスのサービスを提供しています。仮想オフィス導入に関する相談を受け付けております。お困りの際にはぜひお問い合わせください。